(セルフ)カヴァーがイロニカルなものとなるということがあって、
ハリウッド映画などは初期からあるらしい。ジャンルの自己言及性などで。
スィングなどもあるのだろう、すぐ思い浮かべることができないけれども。
近いものでは、ビートルズではサージェント・ペッパーズ、ビーチボーイズでは
「20/20」所収の「Do It Again」、Devoの「サティスファクション」(ストーンズの?)
を模したといわれるYMOの「Day Tripper」(ビートルズ)などを思い浮かぶ。
ところでスライにも当然それがあって、「Thank You」に、ベスト版で入っている
元版とイロニカルなセルフカヴァーのそれ(ライオット・ゴーイング・オンの)とが
ある。あと「ケ・セラ・セラ」のカヴァーなどもある(Fresh!)。
ところでなのだが、回りくどくなったのだが、いわゆるどこが出しているか
分からぬような、"クズCD"(千円以下で売っているベスト版のシリーズ)での
スライ&ファミリー・ストーンのそれで

このCDは誰が歌い演奏しているか分からぬような音が後半の大半
であり、いかにも、なのだが、しかし「In the Still of the Night」の
カヴァーがある。
「In the Still of the Night」に関しては

Two Classic Albums from The Four Freshmen: Voices in Love / Love Lost

Two Classic Albums from The Four Freshmen: Voices in Love / Love Lost


があって、私はそれでしか知らないのだが*1、スライ(と思われる人)のそれは全く不気味な
それになっていて、それもまた見事なものだった。
しかしスライによるものかどうかは本当のところ分からないのだが。

*1:もともとはE.Fitzgeraldの持ち唄らしい。歌詞は次。http://www.hotlyrics.net/lyrics/E/Ella_Fitzgerald/In_The_Still_of_The_Night.html。ちょっとだけ違うようではあるが。        2/3に追記。これもCole Porterの作である。