○最近、これは切り抜き逃したが、朝日新聞だったかに、「帰化」という言葉を問題にしていた
文章があった。たしかにそうなのだ。ある国籍をとるときに、昔の、そういう、野蛮人が文明の浴を
いただくという、ふるい言葉をそのまま使っているのは問題があるんじゃないか、と。しかし
一方、こういうことも思う。日本社会が移民をなかなか受け入れず、難民認定が異常に少ないのは、
要するに帝国として振舞っていないからでしょう、と。英米仏独などは自称していないにせよ、
実質はいまだに帝国だと本人は思っている。私は入国管理局に反対する運動をしている活動家の
話を個人的に聴いたことがある。えらいと思う。しかしかれは新左翼系の人だった。ということは
自然と、日本は小国家としてあるべきだという観点につながる。安易にふたつの次元の違う話を
ごったにするべきではないが、日本国家のアイデンティティが小国家にあるうちには、かつての
日帝のようには、外国人を受容することはできないんじゃないかと思う。日帝はすくなくとも、
まあ待遇はひどかったが、在日韓国人・在日台湾人を日本に入れている。日本がこれだけ、まだ
多様性を保てているのは、総体で現在は80万人ぐらいなのかな、旧日帝のよくもわるくもこういう
遺産があるからではないか。こういう観点も持って欲しいね。