○日本語訳刊行から四年遅れだが、ようやく、B.グロイス『全体芸術様式スターリン
亀山郁夫他訳・現代思潮新社)をゲット*1。アクチュアルな書物で、これは時間をかけて
著者の思惑を超えて、自分のなかで読み続けたい書物。内容は、要するに、ロシアン・
アヴァンギャルドスターリン主義的な社会主義リアリズムとの間に従来のように切断面や
断続面を見るだけでなく、むしろ通底性、発展性をみるべきだとする論。ウォーホール
どう考えるのかだとか、あるいはこれは市場問題だけれど、ある種類の、前衛の没落と
凡庸性の支配としての現在の問題などを考えるときに、きわめて、材料となりうる。

*1:8/2。過去形なんだから、ガットだ、な。