(引用者注:将棋の)勝負に大切なのは、相手の云いなりにならず反発する精神だ。
(「将棋世界」2004年5月号、真部一男さんの文章。森―二上戦の解説。p.97)

序盤から中盤にかけては相手が無理攻めをしてきたらば「云いなり」になって
指し切らすことが一般的だろうが、中盤から終盤にかけては相手の言い分ばかりを
聞いていたら確実に負ける。自分の言い分も通さなければならない。それが「反発力」
である。そうして争点があちこちに出てくることになる。この「反発力」(あくまでも
将棋の話よ。将棋の話をなんらかの喩、それが隠喩であれ換喩であれ、喩として
使うことには人はそれがたとえ棋士であっても、慎重でなければならない)をどう
考えるべきなのか。