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木村義雄『将棋一代』(日本図書センター・2004年) 同じ棋譜でも見る人によって、齎らす功徳には霄壤の差がある。 (p.187) ほんと、棋譜はテクストであって、棋力に応じてまったく読み方やテクストの 意味が変わってくる。不思議だよなあ。だから私のような…

「将棋世界」の山岸浩史さんの「盤上のトリビア」おもしろし。

渡辺さんが竜王を奪取。新竜王誕生。やっぱ、選ばれた人か。 結果からいえば、この七局では、横歩取り(中座飛車)では二勝二敗、 矢倉では一勝一敗、そして陽動振り飛車(の三間飛車)で渡辺さんの一勝。 結果でいえばこの陽動振り飛車での敗戦が森内さんに…

象棋の棋譜の書き方・読み方に慣れないといけないんだが。 javaでの棋戦再現サイトのいくつか。 http://www.cccs.org.tw/comment.htm http://www.gdchess.com/ShowClass2.asp?ClassID=17

(12/22に追記。下の引用のurlは次、) http://sports.sina.com.cn/star/huronghua/ 姓名:胡荣华(huronghua) 胡荣华 1945年出生 上海人 象棋特级大师 辉煌战绩 1959年进入上海市队,在著名棋手何顺安、徐天利的指导下, 棋艺突飞猛进。1960年在杭州五省市…

形態ではなく、潜在性か。潜在性と均衡性。 保坂著の新格言についていえば、 「盤上の駒を清算しない」「駒を世に出す」は潜在性について述べたところ。 「相手の遊び駒を取りにいく」は均衡について述べたところ。 詰将棋では、斜め後ろに働く、銀だとか角…

保坂著に言及したとことはまた違うことをいうのだが。 「大局観」は「形態観」と「均衡観」とに分解され、その両(ふた)つが形勢判断を 形成する。形態観が均衡観に影響を与える。しかし相互浸透の関係にあるのかもしれない。 居飛車派と振飛車派との間にお…

指し切れ・不足ということを必然と見ねばならないのかな。だからこそ 相手の浮き駒というのか、それを獲りに行かねばならない。盤面全体を 活用する、盤面を広く捉えるとは、そういうことなのだな。全部を一応 仮定として自分の駒として、潜在的に捉える。 …

升田さんの自叙伝「名人に香車を引いた男」は中公文庫になっているんだ。 あと二冊ほども中公文庫になっているらしい。知らなかった。一気呵成に読んだ。 阪田三吉さんが暗に升田さんに自身の思いを依託していたというところ(p.147、151)は おそらく本当なの…

(引用者注:将棋の)勝負に大切なのは、相手の云いなりにならず反発する精神だ。 (「将棋世界」2004年5月号、真部一男さんの文章。森―二上戦の解説。p.97) 序盤から中盤にかけては相手が無理攻めをしてきたらば「云いなり」になって 指し切らすことが一般…

(私の)印象に残っている羽生言及を引用してみよう。 「最善手を構築する手段はあるわけですが、羽生さんとはその思考方法が違う ような気がします。結論は結局同じになるかもしれませんが、それにたどり着く プロセスがどうも違う。チェスをやってよく分か…

昨日の補足。 保坂著「羽生」の中心にあるのは、第五章「局面の複雑化」にある。 羽生は”単純な手順”と”直接的な手順”を嫌う。(改行)将棋では「いいときに 単純に(直線的に)指し、悪いときは戦線を拡大して複雑に(曲線的に)指す」ことが いいとされて…

実戦と研究と詰め将棋とはそれぞれ別々。別々に楽しいし自律している。実戦しないと 弱くなる。でも素人将棋は、相互にせっかちだから、10秒将棋の毛の生えたようなもの だから、指し過ぎると手が荒れてくる。一手一手を前にして熟慮しているわけではない の…

保坂和志さん「羽生・21世紀の将棋」(朝日新聞社・1997年)をようやくガット。 保坂さんの認識論・思考批判論を私はきちんとチェックしていないんだけど、その 論の上における将棋論。あと保坂さんは「将棋世界」の1997年に一年間、エッセイを連載 されてい…

升田―大山両氏共通に「駒の調和」ということを強調されている。別の言葉でいえば、 駒の有機的関連ということか。それが、かれらについての評として、一本の幹としての 将棋ということがいえるのか。とにかく手が切れない。また粘り強い。すべての駒が 関連…

居飛車は相がかりから勉強した方がいいんじゃないかしら。そんで振飛車は 向かい(迎)飛車から勉強した方がいいような気がしている。後者、駒組の 問題というよりも、手筋を学ぶにあたって。 最近、ネット将棋で五連敗をして、何故だろと思った。メンタル面…

相がかりからみれば、横歩どりも矢倉も角換わりも親戚のようなものか。 やはり居飛車・振飛車という区分は正しいのか(横歩どりを私はその区分の 中間にしていたが)。

JT日本シリーズ、久保さん負けちゃったらしい。がっくり。

「将棋」の「将」は「象」の当て字だと思うんだが、これが工夫だろうけど、 でも、曲解だとも思う。「象」だと「気象」の「象」だし、すると複雑性や渾沌 のなかに、かりそめの形が与えられるという、はじめの義があらわになると 思うんだが、「将」だと、武…

http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Labo/4499/shogi/chronicle.html をみれば、四間飛車の歴史・経緯がひととおり分かる。大変に簡便なページ。 私は非常に弱いのだが、中年にさしかかっている現在から強くなっても仕方がない。 アマチュアは楽しめば…

昨日、竜王戦第四局。http://www.ryuoh.jp/banmen.html 第三局の矢倉の持久戦は、今年の王座戦の挑戦者決定戦とちょっと似ているところあり。 http://hobby.nikkei.co.jp/shogi/oza/52_pre.cfm これも先手渡辺、後手森内。後手がこの竜王戦第一局のように急…

「将棋世界」1996年7-12月号に森下卓(現)九段の「矢倉の探求」の小連載。 8月号に次の文章。 ただ将棋は、ことに矢倉戦では廃れた変化も底流として横たわっていることが多く、 どんな変化でも勉強して覚えておいた方が得である。(改行)どんなに斬新な局…

目に付いた文章の引用。 未知の人でも新聞、雑誌等に、従来の棋譜は載っているから、それによって研究のたよりはあり、 花田氏も無論その辺は、十分検討した上で、策戦を立てたにちがいないけれど、さて実戦に 当って見ると、棋譜は棋風の現れにはちがいない…

昨夜、昨期の竜王戦、森内さんが羽生さんを4タテしたものを並べていたが、 鬼神の如く強かったことを確認した。特に大局観が素晴らしいことが私にも 理解できた*1。そして引き付けてから踏み込むときは一気に踏み込み、そのまま寄り切る。 今、竜王戦第三局…

将棋と相撲とは似ている?。 力士は訥弁たることが美徳とされているから(本当に昔からか?)、相撲理論を積極的には 述べられないのだろうが、相当、奥が深いんだろうね。

○2002年に羽生×佐藤康ダブル・タイトルマッチがあって、計10局戦って、5-5の指し分け。 タイトルもひとつづつの痛みわけ。ただし佐藤さんが羽生さんからタイトルを奪うのは 久方ぶりだった。 その10局のなかの、日付順で1st、4thだったかと思うが、それの佐…

昨日はA級順位戦の谷川-羽生戦が無料公開されていた。谷川さん、ここで負けたら挑決から脱落 するどころか、降級までを心配する必要まででてくる。しかし先手なのが有利(攻撃が 得意な人はやっぱ先手を持ちたいとおもう)。近頃の谷川-羽生戦は「純化された…

将棋のプロセス。 序中終盤というよりも、前半と後半。 前半は、駒組―間合。これは捌きを有利にするために。この段階ですでにどちらかが 主導権を持っていることが多い。巧く捌けた方が僅差を保つ。(プロはだからあれほど序盤研究、 駒組の段階に細心の注意…

三巨人についてのスケッチ・メモ(間違っていても良い)。失礼な表現は御寛恕を。 ○中原さん。おっそろしい柔軟さ?。いろいろあるだろうが(芹沢さんや山田さんに鍛え上げられた だとか)、『実戦集』(全三巻、初期中原の棋譜を集める)に、中原さんが奨励…

復習。近代棋界史。大雑把にいえば。本当はそういう指標だけでなく、どちらかといえば、 無名に終わった人たちの棋譜を総体のなかに位置付けて、顕彰せねばならないのだが。 (http://www.ne.jp/asahi/yaston/shogi/kishi_ichiran.htmを参照にできる)。 1:…