私も人んところから知った(id:seijotcp)、
http://www.shugiintv.go.jp/ref.cfm?deli_id=23620&media_type=rb
を見させて頂いた。小熊さんよりも、一日の長か、船曳建夫さんが目茶、
おもしろかった。シニックだけど、ユーモラスともいえるもので。
パラフレすると、今の戦争は治安維持的・旧植民地独立系のものであって、
大国同士の戦争はありえない(日本は「不良債権」としての植民地を放棄
できたことはもっけの幸いだったというような表現もある)。先進国の
兵士の値段も高くなっている。戦争それ自体にロマンを見出す価値観は
、明確には述べられていないが、第一次欧州大戦でほぼ挫折した。よって
戦争はこれからもどんどんと減少してゆく。だからこそ、日本国憲法の第九条は
いちいちそれに逆行をして訂正などする必要はない。いづれ大勢はこの九条に
近づいてゆくだろう、と。
あと代議士によるその公述人質疑のときに、自民党代議士が教育基本法改定など
の議論の感想を尋ねたところ、船曳氏は、愛国心について言及をし、愛国心の
定義・基礎を、共通理解・共通感覚の形成にもとめ、日本はいちいちそのような
シンボル形成を目立って求める必要はない。すでに数百年、千年それをしてきて
いる(これはつまりプリントキャピタリズムによって国民が現れたという議論を
文化人類学者・民族学者として疑問視している)。いちいち国歌だの国旗だの、
アメリカなど他国の国情と日本のそれを混同して、不要の議論を立ち起こす
意義はあまりない、というようなもの(語句は正確にはそのようなものでは
ないが)。
いづれにせよ、これらは独特であるが強力なもので、衆意を納得させる力は強い。
(私も思わず頷いた)。これの論駁・疑義をどのように考えるか。


(余談だけど、B.アンダーソンを矢野暢の線から評価するのは分かるのだが、
そういうものを切り離して、左翼の線から評価するのは、相当、うそ臭いと
私自身は思っている)。