村上一郎

陣中法度の近代版の陸軍刑法(新版・1908年)の第二編「罪」についてテキスト・クリティックを していきたい(つづくかな・・・)。繁体字を簡体字にする。片仮名表記を平仮名にする。濁点と 句点を入れる。「死刑」の文字、他を引用者は太字にして引用する…

http://d.hatena.ne.jp/gaikichi/20040720#p3で擁護なさっているようだが、しかし http://d.hatena.ne.jp/gaikichi/20040720#p2で規定されているところの、消費文明= アメリカ的生活様式という固定に大いに疑問がある。これでは消費文明や享楽主義に溺れる…

昨日の話のつづき。三省堂の1932年版の「戦前」の六法全書には、陸軍・海軍の刑法、陸軍・海軍の 軍法会議法(刑事訴訟法のようなものか)がある。刑法の方は両軍とも、1881年(明治14年)の 旧刑法を1908年(明治41年)によってなって全面的に改訂して、旧…

http://www.1101.com/2004_TV_taiga/040827.html ぼくは、今回、山南が戻ってきて ずっと逃げずにあの部屋でじっとしてるのは、 ああいう「ガキっぽい法度に対する抗議」 という意味も、やっぱりあると思いますよ。 そう考えると、最後の最後に 土方をあんな…

現在のcul-stu(カルスタ)からすればツッコミはいろいろ入れられるかもしれないが。 太字は引用者による。 『浪曼者の魂魄』(冬樹社・1969→1971年)から「浪曼者の魂魄」より(p.14-15) が、東国の人間であるわたしには、京都奈良のほうから匂う閑雅をした…

○http://tenplusone.inax.co.jp/archives/2004/08/10182611.html 勉強になる。 ○「En-Taxi」今号のスガの鶴見俊輔論を読んだ。面白かったが、しかし何を言いたい のか分からなかった*1。あれで鶴見への批判になっているとは到底思えないし(スガも それが目…

○民法が口語化されて全面改稿されるって報道が最近にあった。なんとなく、やな感じ。 文語は難しいどころか、練り上げられて我々の身体に訴える節があるのであって、口語に なると、文面は易いがその実、意味をとりにくい、だらだらとした表現になりかねない…

○懺悔としての平和主義。それを宗教的回心だと自覚するかぎりでは私は容認する。 しかし回心というからには、それは他者(現実)の喪失を意味する。それも容認 せねばならない。 またそんなものを布教できんのか。回心はまた他者の回心を待つものであって。 …

・保田與重郎、1930年代で最高のモダニストの一人だったのか。かれのあの、ある意味、 独善的つうか、読者を切り捨てたような、悪文。そういうものでしか表現できない、と。 惹きこまれる。しかし新学社全集での『ヱルテルは何故』解説(山城むつみ)ひどか…

これは書きすぎやな。ま、あんまり興味ないんだけど。 保田にしても、ドイツ・ロマンティークのアジア私淑を信用しすぎとちゃうかと、 そんなものを世界史の架橋などと把握できんのかいなと私は危惧もする。 かれの近代の拒絶というのがなあ。 翌日の

追加:先の引用の「法則性」云々のところは、当時はまだマルキシズム史学を所与のもの として論じねばならぬ状況を意識せねば、理解しにくいところではある。 11/30に追記。 ただあの「新撰組!」自体はちょっとひどいドラマだとは思う。イトイさんの解釈は…

村上一郎「明治維新の精神過程」より。『明治維新の精神過程(増補版)』・春秋社。 p.39-41。 明治維新は革命であると同時に反革命でもあったのだという竹内好の巨視的な把握は、納得 できる。むつかしいのは、維新過程のどこかに一線を引いて、ここまでは…

○なにを言いたいのか、わからんな。しばらく自粛したほうがいいかもしれん。ちょっと不安定 なんちゃうか、われ(自分のこと)。 ○とくに、反共主義者だ、こいつ、という言質をいろんな人に与えうるな。うーん。共産党に ついて述べたところはちょっと弱いな…

総体を概観として。大雑把にいえば、次。 ○一橋大(東京商科大)の市民社会派(高島善哉、太田可夫、水田洋、平田清明)。 ○ロマン(小説)、劇作の技法の問題(久保栄)。 ○キリスト教(かれの父はメソヂストからホーリネスに移ったが基督教徒。内田樹さん…

http://d.hatena.ne.jp/suousan/20040712 坂口安吾の「日本文化私観」を引用されている(「生活」だとか「必要」という概念の内包 規定には乏しく、ほとんど空虚化している。必要・実用といっても、機能と社会的・勢力的 価値とが混合しているのであって、純…

http://santi.blogtribe.org/category-e92ceef8f7db0b869df384fc6098b339.html オランダ憲法というひとつの参考。あくまでもひとつの。 もうひとつの大きな改正点は、旧憲法でははっきり示されている、王位継承に関する男性 優先が新憲法ではまったく取り払…

出雲の人から蓬餅(よもぎもち。あおみ、というらしい)を頂く。出雲は魚の練り物も美味しいし、 美味しいものが多いようだ。私の好みによる、というだけではないと思うが。 それはともかく、花田清輝『もう一つの修羅』(筑摩書房・1961→1974年新装版)をよ…

○司馬遼太郎対談集『日本人を考える』(文藝春秋・1971年)における、 司馬+富士正晴対談の次の箇所。これは知らなかった。(p.202-203)。 富士:人間いうても動物といっしょや。大正の奴には、同輩が少ないいうことが ひそかにわかっとるねん。肌で知っとる…

三島由紀夫「豊饒の海」の第二部と第四部(新潮文庫)。 まあすごい教養ですわ。柔らかい美文で。しかし「〜〜のような」「〜〜の ように」という語法のいかに多いこと。最初はいちいちチェックしながら 読んでいたが、じきに倦んで諦めた。多すぎる。その内…

瀧うた

大岡信「折々のうた」(朝日新聞)をもっと真面目に読まにゃあいかん。 反省する。これから読む。何冊出てるんだろう。 最近のそれから。瀧関係。中上=金原「落ち水やそのたびごとの新しさ」と 関連して。 後(うしろ)より押され落ちつぐ滝の水 檜 紀代 総…

一回に、せめて二つのネタを作らんといかん。 ええと、なにかないか。 花田清輝の先祖は黒田福岡藩の右筆で中野正剛の家は足軽だったそうだが (『箱の話』所収)、いづれにせよ、花田と中野家との交友は世代にまたがる ものだった。黒田福岡藩といえば、玄…

吉本千年、埴谷万年*1

ここらへんがまるで分からんわけだ。私が本を読み出したころはすでにかれらは 悪役を振り分けられていた。公正にどう読むのか。読み方が分からんという。 吉本に再度興味を持ったのは、村上一郎だとか内村剛介だとか、私も好きな人 が、しかし吉本についてほ…

三島と保田

三島由紀夫の対談集『尚武のこころ』(日本教文社・1970年)に次のように あった。村上一郎との対談である。 村上 そうすると「万葉」の家持に最高の点を見出す保田さんの『万葉集の精神』 に対してはどうお考えですか。 三島 ぼくは間違っていると思うな。…

統制経済批判

http://www.makuhari.or.jp/urbanist/1994/94_081.html http://www.makuhari.or.jp/urbanist/1994/94_082.html http://www.makuhari.or.jp/urbanist/1994/94_083.html http://www.makuhari.or.jp/urbanist/1994/94_084.html 牧原出『内閣政治と「大蔵省支配…

野原燐さんのところのbbsで知った。 桂島宣弘さんのhp 。博覧強記のうえの鋭利な分析。 http://www.ritsumei.ac.jp/kic/~katsura/kairon.htm ちなみに、前節で述べたように、自己充足的性格の強い「日本」論を述べていた 猷栄ですら、「漢夷等を見れば、禽獣…

平岡正明についての私的覚書

○平岡への谷川雁による影響と刻印の問題。実際はテック闘争から悪口ばかりを 述べているが、実際はそうでもあるまい。 ○平岡とたとえば津村喬とは類似した問題意識を抱いているのだが、傾向としては、 後者が内観に傾いて、若干、自己閉塞的にかたまってしま…

アメリカからの独立を謳うことは、幕末の尊皇攘夷ほどの非現実的な議論 だそうです。誰かが言っていました。たしかに当局者を単に困らすだけの 運動、たとえそれが有効的であっても、は、嫌らしいものですわね。 心情的に大衆受けはするかもしれないけど。

http://www.miyadai.com/index.php?itemid=105 おもしろかつた。宮台先生発言。 レジスタンスというと左のイメージかもしれませんが、アメリカの極右、たとえば ミリシアも同じです。伝統的な共同体を屠るデタラメな中央政府があれば、銃を 手にとって立ち上…

私も人んところから知った(id:seijotcp)、 http://www.shugiintv.go.jp/ref.cfm?deli_id=23620&media_type=rb を見させて頂いた。小熊さんよりも、一日の長か、船曳建夫さんが目茶、 おもしろかった。シニックだけど、ユーモラスともいえるもので。 パラフレ…

ここでは、郷士だとか倒幕側の主体の、いわゆる、階級性などは問うていない。 それを問うと、日本資本主義論争となる。なりやすい。